Draxアジアの会社設立と日本でのオフィス開設を記念して、東京にある英国大使公邸で式典が開催され、日本の政府関係者、総合商社、エネルギー企業、船会社など、160名を超えるゲストが参加しました。
この式典にてジュリア・ロングボトム英国大使は次のように述べています。
「現在、世界が直面している状況は、クリーンであることの大切さ、エネルギー供給網を確保することを強調しています。私たちは、Drax社の日本での事業拡大を喜んでサポートしていきます。」
持続可能なバイオマスの世界有数の生産者かつ使用者であるDraxグループは、化石燃料からの移行とエネルギーシステムの脱炭素化を目指す世界的な取り組みを支援するため、木質ペレットの生産量を現在の年間500万トンから2030年までに800万トンにまで増やすことを目指しています。
持続可能なバイオマスペレットをアジアやヨーロッパへ供給する企業として、また英国最大の石炭火力発電所の持続可能なバイオマス発電への移行に10年以上前から取り組む企業として、Draxには、日本の経済やエネルギーシステムのさらなる脱炭素化を支援するための独自の強みがあります。
英国に本社を置くDraxは、CO2回収・貯留バイオマス発電(BECCS)によるバイオエネルギー生産のパイオニアでもあります。BECCSは極めて重要なCO2除去技術で、再生可能エネルギーを生産しつつ大気中からCO2を恒久的に除去することができます。
Draxアジアのマネージングディレクターとして、東京を拠点に日本とアジアでのDraxの取り組みを統括することになる岡本恭長は次のように述べています。
「Draxは、持続可能な木材調達、ペレットの生産、サプライチェーン管理、バイオマス発電、そしてBECCSなど、バイオマスを取り巻くバリューチェーン全体において他にはない専門性を有しています。そのため、石炭からの脱却を加速させ、クリーンエネルギー技術への投資を可能にするなど、日本の気候目標の達成を支援できるポジションにあります」
「私たちは日本企業のパートナーとして、持続可能なバイオマスを通じて日本企業の脱炭素化を継続的に支援していきたいと考えています」
Draxは、英国の自社発電所を石炭発電から持続可能なバイオマス発電に移行させるという、ヨーロッパ最大の脱炭素化プロジェクトにおいて、自社発電所からの化石燃料によるCO2排出量を2012年のレベルから95%以上削減しています。
東京での式典の翌日、Draxの幹部一行は、Draxがバイオマスを供給する独立系バイオマス発電所を訪問しました。
以上
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編集者注
- 岡本恭長は、Draxに入社する以前は日本の大手総合商社で日本での木質ペレット事業の拡大に尽力していました。バイオマス産業において世界的に名前を知られる人物であり、2030年までにバイオマスの販売量を倍増させるというDraxの目標を達成するうえで重要な役割を担います。
- Draxは、持続可能なバイオマスを活用することにより、世界的にBECCSの利用拡大を進めるという計画を前進させています。
- BECCSは、大気中から何百万トンものCO2を恒久的に除去するとともに、経済の脱炭素化に必要な信頼できる再生可能電力を継続的に生産することができる、唯一のネガティブエミッション技術です。
- Draxは、2030年までには、化石燃料からの移行に必要な再生可能電力を生産しつつ、大気中から年間1200万トンのCO2を恒久的に除去できるようになる可能性を有しています。
- Draxは、米国とカナダで17カ所の持続可能なバイオマスペレットの製造施設(開発中も含む。生産可能量は500万トン)を保有し、4つの港を利用しています。
- 低カーボン燃料への需要が世界的に高まることが予想されるなか、Draxは2030年までにペレットの生産可能量を800万トンに拡大し、自社の需要とアジアおよびヨーロッパの顧客の需要を満たせるようにすることを計画しています。
- Draxは、2030年までにペレットの販売量を400万トンに拡大することを目指しています。
- Drax Power Stationが供給する電力は、英国の再生可能エネルギーの12%に及び、英国の何百万もの家庭や企業に明かりを灯しています。
- 科学に基づく気候変動の世界的権威である国連のIPCCは、持続可能なバイオマスおよびBECCSによるネガティブエミッションはネットゼロを果たすうえで極めて重要であると述べています。
- Draxの持続可能性ポリシーは世界トップクラスの基準であり、Drax Power Stationで使用されるバイオマスが最高レベルの持続可能性基準を満たすようにすること、そして持続可能な形で管理され安定的に成長を続ける森林からのみ調達されるようにすることを規定しています。
会社概要
Draxグループのパーパス(存在意義)は、ゼロカーボンで低コストなエネルギーの未来を実現することです。2019年には、CO2回収・貯留バイオマス発電(BECCS)技術によるバイオエネルギーを通じて2030年までにカーボンネガティブを達成するという、世界トップクラスの目標を発表しています。
従業員は約3,000名に及び、3つの中核的分野(発電、企業顧客への売電、圧縮木質ペレットの生産およびサードパーティへの供給)で活動しています。詳細は、www.drax.comをご覧ください。
発電:
Draxは、イングランドとスコットランドで再生可能発電所を複数所有・運営しています。こうした発電所のひとつは、ノースヨークシャーのセルビーにある英国最大の発電所で、英国の電力需要の5%に対応しています。
Drax Power Stationでは、石炭に代わって持続可能なバイオマスを使用することで、英国最大の再生可能発電所へと、そして欧州最大の脱炭素化プロジェクトへと発展しました。また、CCUS(CO2回収・有効利用・貯留)のインキュベーションエリアにて、画期的なネガティブエミッション技術であるBECCSの試験も実施しています。
スコットランドのベン・クラアチャン山にある揚水貯留施設であるCruachan Power Stationをはじめ、Draxではスコットランドの廃棄物を利用した揚水発電も行っています。
Draxグループは、Drax Power StationにおけるBECCSのイノベーションを活用し、英国外で新たにBECCSを立ち上げることで2030年までに400万トンのネガティブエミッションを実現することを目標としています。現在、北米やヨーロッパの市場向けにビジネスモデルを構築中です。
ペレットの生産と供給:
Draxグループが運営するペレットの製造施設は17カ所あり(開発中を含む)、生産可能量は年間約500万トンになります。
Draxでは、この生産量を2030年までに800万トンに拡大することを目指しています。これには、300万トン以上の生産が可能な新たなバイオマスペレット生産拠点が必要になります。こうしたペレットは、持続可能な形で管理されているワーキングフォレストから調達した資材で生産され、ヨーロッパやアジアのサードパーティの顧客へと供給され、再生可能電力の生産に活用されています。
Draxは、ペレット製造施設が供給するバイオマスをイングランドのノースヨークシャーにある自社発電所で使用し、英国の家庭や企業向けに柔軟性の高い再生可能電力を提供しています。また、ヨーロッパやアジアの顧客にもバイオマスを供給しています。
顧客:
Draxでは、エネルギーの最適化や、電気自動車に関する戦略および管理など、エネルギーに関連するサービスを提供している英国企業向けに、再生可能電力を供給しています。
詳細は、www.energy.drax.comをご覧ください。